家の中で灯油漏れが起きたら?
結論としては
少量なら自分で処理。
- 新聞紙や使い込んだガサガサのタオルなど吸水性の高いもので漏れた個所を拭き取ります。
- 多少時間が経過した場合はIPA(イソプロピルアルコール)などを使いながら漏れた個所を新聞紙やタオルで拭き取りますIPAは灯油成分と馴染みやすい性質があるのでIPAに灯油が溶け込んで回収しやすくなるイメージです。
- 木材やコンクリートなど浸透しやすい部分に漏れた場合は濡れ色になっている部分からさらに1メートルから2メートルまで処理をすると臭いを消しやすいと思います。目視で確認できる範囲以上に灯油成分は広がることが多いです。
- 温める(火災に注意して自己責任で行ってください)
- 換気する。
大量なら業者に依頼。
漏れた量が大量で、なおかつ漏れてから数日数週間~数年経過した場合は専門家に依頼することが間違いありません。
灯油のにおいが自然に消えるまでの期間は?
漏れた灯油の量や漏れた場所によって大きく変わるので、一概に示すことは困難ですが非常に長期間に渡るというのは間違いありません。
僕の過去の現場の経験でいうと、自分では処理が出来ない大量の灯油の場合2~5年。
ポリタンク一つ分くらい(20リットル)程度の少量でも半年~2年。
これほど長期にわたり灯油のニオイは残り続けます。
灯油の主成分である炭化水素は比較的揮発性が低い物質であり、特に建材などに染み込むと、その内部から少しずつ気化していくため、持続的にニオイが出続ける原因となります。
少量であれば比較的早くニオイが薄れることもありますが、20リットル以上の漏洩では、灯油が床下や壁の内部、断熱材などに広範囲に浸潤している可能性が高く、こうなると表面的な拭き取りだけでは全く追いつきません。
自然換気だけでは、大量に染み込んだ灯油成分を空気中に排出しきるには膨大な時間を要します。特に気密性の高い現代の住宅では、意識的な換気を継続しても、建材の奥深くに染み込んだ灯油の成分が少しずつ揮発し続ける「臭い戻り」が長期間にわたって発生する可能性があります。
温度が高いほど灯油の揮発は促進されますが、同時にニオイも強く感じやすくなります。湿度は、高いとニオイがこもりやすく、低いと揮発を助ける側面もありますが、染み込んだ灯油の量と建材の種類の影響がより大きいです。
大量の灯油漏れの場合、残念ながら自然にニオイが完全に消えるのを待つというのは現実的ではありません。建材の撤去や交換、専門業者による特殊な洗浄や消臭作業が不可欠となるケースがほとんどです。これらの専門的な処置を行った場合でも、ニオイが完全に気にならなくなるまでに数週間から数ヶ月かかることがあります。
灯油のニオイは健康面でも精神的な面でも人体に悪影響を及ぼすことが報告されています。
灯油のにおいを消臭する業者さんは意外と多くない
灯油漏れが起きた際にトラブルになりがちな事例が、
- 実績がない消臭業者さんに依頼してしまった(ニオイが取れてないのにコーティングをされてしまいどうにもならなくなる)
- ハウスクリーニング業者さんや清掃会社さんに依頼して洗浄してもらったがニオイが消えない。(洗浄だけでは灯油のニオイは消せません)
- 自動車の脱臭業者さんに頼んだが消えない(自動車の脱臭と住宅の脱臭は全くの別物です)
- 設備屋さんに依頼してしまう(設備屋さんはイナグサーなど灯油消臭剤と言われて販売されている薬剤を使います。これは間違いなく一番の悪手です。余計おかしなニオイになり大変なことになります)
- 特殊清掃業者さんに依頼(灯油の消臭をやったことがない業者さんだと間違いなく臭いは消せません)
灯油漏れの本場、北海道?でも灯油の消臭をしっかり出来る業者さんは数少ないです。
そして面白いんですが、相当昔に僕が書いた「灯油消臭作業のマニュアル」という幻の資料があるんですが、これを持っている業者さんがとても多い(笑)
一定数の業者さんは僕の施工方法で施工しているという事になります。
そして日本全国、非常に多くの件数の「業者に依頼したが灯油のにおいが消えていない」というご相談を受けます。
Beクリーンのホームページが「灯油消臭 業者」というキーワードで引っかからないから、最初の施工はBeクリーンに問い合わせが来ない(涙)
SEO対策は出来ていませんが
灯油が漏れた際にはBeクリーンへご相談頂ければほぼ確実に臭いを消すことが可能です。
自分で書くとありがたみがありませんが、灯油消臭では第一人者と言われているんです。実は、、、
ここにも載っていますが、たぶん少しだけ臭いに詳しい方だと思います。
お問合せお待ちしています。日本全国どこでも対応可能です。
灯油のニオイの成分は?
炭化水素:
灯油の主成分であり、アルカン類やナフテン類などが含まれます。これらの成分自体にも弱いながらニオイがあり、高濃度になると強く感じられます。灯油が建材などに染み込むと、この炭化水素が時間をかけて揮発し続けるため、灯油特有のニオイの原因となります。
硫黄系臭気成分:
微量ながら、灯油のニオイに大きく寄与する成分です。これらは非常に低い濃度でも人間の嗅覚が敏感に感知するため、灯油特有の不快なニオイの要因となります。硫化水素などが含まれることがあります。
炭化水素と一口に言っても、飽和炭化水素はにおわないと言われています。
芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、ナフタレン、テトラメチルベンゼンなど)が主なにおいの原因ではないかと考えられます。
これらはベンゼン環を持つ物質であるため非常に安定した状態で結合が強い為、オゾンや消臭剤で分解などが難しい臭気成分である。
成分をGC検査(ガスクロ)するとアルカンが多く検出されますが、アルカンは飽和炭化水素であり上述した通り飽和炭化水素はにおいません。というのが一般的な理論ですが、灯油に含まれるアルカンは炭素数が10~16程度の比較的分子量の大きな炭化水素になります。
結局何が原因なの?と思われると思いますが、結論は複合臭なので単成分のみの対処では結果が出ないという事になります。
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